Mさん夫妻との出会いは4年前の6月の北欧旅行
バルト海の洋上、フェリーの朝食のテーブル
ご主人がどちらからですか ?と話しかけてくれたことがきっかけでした
お互い個人旅行
その時のシリアラインには他に日本人の乗客はいなくて
同胞意識もあったのかもしれません
その年の4月にご夫婦そろって退職されたばかりで
最初の旅で九州へ出かけ、福岡から長崎、熊本に立ち寄り鹿児島まで南下
鹿児島の美味しかったものや名所の話で盛り上がり、少しのご縁を感じました
そして2ヶ月後にはこの15日間の北欧の旅
退職されて人生を謳歌されてる感じがとても素敵でした
お二人は下船後、タクシーでホテルまで行く予定を変更し
私たち夫婦と一緒に地下鉄を利用して
ガムラスタンという旧市街地の駅までご一緒することに
その地下鉄までの道が結構長くてボコボコで汗だくだく😓
途中、申し訳なくなってしまって💦
私たちに出会ったばかりに
何しろ15日分の荷物ですから
時々手伝いながら
こんな大きな荷物を持って個人旅行してるお二人が私には鉄人に見えました
今でもあの道は結構険しかったね、、と振り返って苦笑い
今回はフォレストヴィラを予約
メルアドを交わし、ほんの数時間の出会いで終わるはずでしたが、
駅で反対側にきた電車にお二人は急いで乗り込み、電車のドアが閉まる瞬間
富士山の麓に別荘買ったの、ぜひ遊びにきてね ! と奥様の声が響きました
社交辞令と受け止めて特に気にすることもなく、「良い旅を」と手を振り返しました
ご夫妻が旅行を終えた頃に、無事帰国しました。と連絡をもらって
ところで7月の連休にこっちにきませんか ?といきなりのお誘い
海のものとも山のものともわからない地方に住む夫婦にと。。。
戸惑ってしまって
その気持ちを正直に伝えると、
私たちも長く生きてるから、一緒に時間を過ごせば悪い人でないことくらいわかりますよ、
とおっしゃってくださったことが、とても嬉しく背中を押してくれました
人生って面白いことが起きるものだな。。と、
慎重な私たちにしては珍しく思い切って申し出を受けることに
北欧旅行から帰ってわずか一ヶ月後のことでした
普段は都内で暮らすお二人、羽田まで車で迎えにきてくれて、そのまま富士山麓へ
それは素敵な別荘での2泊3日
アートや楽器、音響設備も充実してて、ご主人のRさんはほとんどの楽器を演奏されるのです
朝、夕方、夜、時間に合わせてジャズの名盤のLPを取り出してかけてくれました
どこに行きたい ?と聞かれた夫が
どれか1つのつもりで富士五湖を見てみたいと言うと
朝から富士五湖めぐりスタート
7月の3連休で渋滞もあって途中あきらめそうになりましたが、せっかくだからと5つ目の本栖湖まで
途中に美味しいものを挟みながら
最後の湖では夕日が見れました
奥さんのMさんがこれでコンプリート!って手を挙げ
私たちもやったー!と子供のように両手をあげました
帰り着いたのは夜で
運転で疲れたご主人のRさんがソファーで寝落ちしてた姿に
感謝の気持ちでいっぱいになりました
その年の秋に今度は東京で再会
東京駅で待ち合わせ、丸の内のお魚の美味しい店でご馳走になることに
本当に優しくしていただき感謝しかありません
夕食はアムステル広場ではいろんなショーを見ながら
80年代のDISCO MUSICに合わせて踊る人たちを見てるのも面白い
綺麗な三日月ねー、とMさん
コロナがなければお二人の屋久島の旅をアテンドできたかも
そしてご主人のRさんは去年の12月に癌で亡くなられました
彗星のように突然現れて、強い光を放って
素敵なことをたくさん教えてくれて
一瞬で去って行きました
今回の旅はご主人の遺影も小さな骨も一緒です
ご主人への追悼の旅
そして奥様の再生の旅
エストニアのタリンにこれから向かう私たちに
Mさんが私もそこに行きたかったと言うと
何言ってるの、、人工物ではなくて自然は唯一無二だよ、
アイスランドの間欠泉にはかなわないよ、とおっしゃってたのを思い出します
今回の旅で開口健の本をこよなく愛してたことを奥様から初めて聞きました
ハウステンボスは人工物だから
ここはちょっと僕の好みではないね、と思ってるかな
だけど、Rさんの大好きな音楽は溢れていますよ
この日のアンカーズラウンジのナイトコンサートはハープとピアノの演奏でした
旅の所々で思い出話しを聞かせてもらいながら旅は続きます